「怠けているんじゃないの?」
「また仮病?」
「どうせサボりたいだけでしょ」
中学1年の頃から、私はそんな言葉を浴びながら、原因不明の体調不良と向き合ってきました。
最初に現れたのは、急激な体重減少や朝起きられないほどの倦怠感。
そのうち、目が異様に突き出し、首元が腫れてくるなど、明らかに“何かがおかしい”という異変が身体を襲いました。
微熱、止まらない汗、手足の震え、慢性的な下痢。
これだけの症状があっても、周囲は誰一人として本気で取り合ってはくれませんでした。
母からは「気のもちよう」「怠け病」と叱られ、
学校では早退・遅刻や欠席が続くことで、教職員やクラスメイトから冷ややかな視線を向けられる日々。
私は何度も病院を訪ねました。
東京都や神奈川県の公的病院、国立病院、大学病院……。
しかし、返ってくるのはいつも「過敏性腸症候群(IBS)」や「自律神経失調症」といった、曖昧な診断ばかり。
処方された薬も、効きませんでした。
「身体の不調は確かにある。これが“気のせい”なわけがない。」
そう信じて、私は病院を渡り歩きました。
複数の医療機関を受診する行為は「ドクターショッピング」と呼ばれ、ネガティブなイメージを持たれがちです。
ですが、当時の私にとって、それは“最後の希望”でした。
誰にも信じてもらえない中で、自分の身体の叫びに耳を傾けるしかなかったのです。
そして、22歳の年。ようやく診断が下されました。
「バセドウ病(甲状腺機能亢進症)です」と。
10年越しにたどり着いた“本当の病名”。
その瞬間、涙があふれました。
「本当に、自分は病気だったんだ」と証明された気がして。
私は怠けていたのではなかった。
仮病でもなかった。
ましてや、気のせいなんかじゃなかった。
この10年、何度も自分を疑い、責め続けました。
「やっぱり、自分のせいなのかな」
「しんどいのは気の弱さのせい?」
そんな思いが頭をよぎるたびに、心が少しずつ削られていったのです。
だから今、私と同じように、原因不明の体調不良や周囲の理解のなさに苦しんでいる人がいるなら、伝えたい。
どうか、自分を責めないでください。
あなたのつらさには、きっと“理由”があります。
診断に納得できなければ、別の医療機関を探して構いません。
信じてもらえなくても、自分自身だけは、自分の声を信じてあげてください。
あなたの苦しみは、「怠け」なんかじゃありません。
あなたは、ちゃんと闘っている。
そのことを、どうか忘れないでいてください。

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