いじめ

転校を機に、私は神奈川県西部へと移り住んだ。
新しい土地、新しい学校。
少しの不安と、少しの希望を胸に迎えた春だった。

しかし、そこで待っていたのは……想像を絶するような日々だった。

はじまりは、何気ない視線や言葉だった。
やがてそれは形を持ち、音を立てて崩れ始めた。
破られた教科書やノート、汚された上履き、隠される私物。
机やイス、黒板には「ウザい」「消えろ」「汚い」「キモイ」「死ね」「バカ」といった言葉が殴り書きされ、
まるで私という存在そのものが否定されていくようだった。

いじめは日を追うごとに広がり、教室全体が冷たく変わっていった。
体育館や校庭では、教師に胸ぐらをつかまれ、恫喝され、侮辱の言葉を浴びせられた。
その光景を見て笑う同級生たち。
その笑い声は、私の心の奥まで鋭く突き刺さった。

耐えきれず、学級担任と両親に助けを求めた。
けれど母は「いじめられる側にも原因がある」と言い、
無理やり学校へ行かせた。
教職員も、「お前が劣等生だからだ」と言い放ち、
私の声を聞こうとはしなかった。

その瞬間、世界から音が消えたように感じた。
信じられる大人も、味方も、誰一人いなかった。
孤独だけが、日に日に膨らんでいった。

あの3年間、私にとって時間はただの拷問のようだった。
笑うことも、泣くこともできず、
ただ冷たい空気の中で息をしていた。
自分が生きている意味を何度も問いながら。

逃げ場もなく、助けもなく、
朝が来るたびに絶望が更新されていった。
それでも太陽は昇り、時は進む。
どんなに苦しくても、世界は止まってはくれない。

……あの頃の私は、ただ、生き延びることしかできなかった。

この手記は、当時の出来事と心情を記したものです。
誰かが同じ苦しみの中にいるなら、どうか一人で抱え込まないでください。
あなたの声を、受け止めてくれる人は必ずいます。

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